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コラム

SCMのリスクを考える

モノを製造・販売する企業では、サプライチェーンの管理が欠かせません。
サプライチェーン・マネジメント(SCM)は、原材料のサプライヤーから、生産、物流、販売に至るモノのフローを継続的かつ効率的な仕組みにすることです。

当然ですが、モノを作るうえで、部品や原材料が一個でも欠けてしまうと、生産を行うことはできません。

今から10年前に東日本大震災が発生したとき、日本中のサプライチェーンは大混乱しました。
その時報道されていた例として、ペットボトルの飲料が作れないというのがありました。
ペットボトル飲料を作るためのキャップがなく、製品を作れなくなったという事象です。

各飲料メーカーは、デザインの関係からさまざまな色に着色したキャップを使っていました。
しかし、震災の影響でキャップを作ることができなくなり、結果として製品の飲料の生産がストップしたのです。

そこで、飲料メーカー各社は、色付きのキャップを使うのではなく、白色のキャップに変更する取り組みを行いました。
白色であれば、多くのメーカーで共通して使うことができます。
しばらくは、白色のキャップとなったペットボトルが売場の棚に並んでいました。

しかし、昨今のペットボトル飲料は、再びさまざまな色のキャップが使われるようになっています。
スーパーやコンビニエンスストアの売場では、およそ2~3割が色付きのキャップになっているようです。

再び災害などが発生し、キャップを作る工場が停止したとき、以前のようなことにならないか。
飲料メーカーなどの大企業の多くはそのようなリスクを想定しているでしょうが、もしリスク管理を行っていない企業があれば、早急に手を打っておく必要があります。

SCMにおける調達、生産、物流のどこにどのようなリスクが想定されるのか。
それらを一つ一つ洗い出し、対策を考えていくことが重要です。
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