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コラム

真のSCMを目指す

サプライチェーン・マネジメント(SCM)という言葉があります。
日本語に訳すと「供給連鎖管理」。
日本語訳は意外とわかりづらいので、SCMという言葉が定着しています。

企業の組織においても、SCM部とか、SCMマネジャーなどという部門、役職名がついているところがあります。

SCMとは、原材料の調達から製品生産、流通、販売といった、物が供給される流れを一貫管理するというもの。
そこに関わるプレイヤーは、原材料メーカー、完成品メーカー、卸売業、小売業、物流業者などがあります。
それら川上から川下までの物の流れを一元的に統括、管理する。
それによって生産や流通、物流における社会的なムダをなくし、全体を効率化する。
それがSCM。

しかし、現実としてSCMの構築というのは、とても困難を伴います。
なぜなら、SCMに関わるプレイヤーが多岐にわたり、それぞれ利害関係が異なるためです。

メーカーはメーカーとしての最適を追求したい。
小売業は小売業としての最適を追求したい。
卸売業も然り。
その利害関係が一致していないことが多いのです。
結果として、調達や生産、物流が振り回されるという事象が生じています。

現実的に、企業がサプライチェーンの中でコントロールできているのは、自社の前後工程のみというケースが大半です。
メーカーであれば、生産の前後工程、原材料の調達から自社倉庫の出荷まで。
小売業であれば、卸売業(サプライヤー)からの仕入から顧客への販売まで。
その先の部分については自社ではいかんともし難く(あるいは自社には関係なく)、その業者次第ということが多いと思います。

しかしそれでは“真のSCM”とは言えません。
“サプライチェーンの一部だけのマネジメント”となってしまっています。

ただ、理想として“真のSCM”を目指すことは必要であるし、それを追求する取り組みは進めていきたいものです。
「取引先(顧客や調達先)に振り回されて、多大なコストが掛かる」
「欠品が許されないため、実需以上の在庫を持たなければならない」
「取引先は柔軟に対応してくれない」
などといった声をあちこちで耳にしますが、少しでもそのような現象を減らし、SCM全体の効率化をはかる。

サプライチェーンに関わるあらゆるプレイヤー、あらゆる担当者が少しでもその意識を持ち、真のSCMの構築を目指してほしいと思います。
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